雇用促進税制の改正と延長

雇用促進税制の改正と延長

雇用促進税制の概要

雇用促進税制とは、平成2641日~平成28331日(個人事業主は平成2711日~平成281231日)までの間に開始する事業年度中に、従業員の人数を5人以上(中小企業は2人以上)かつ10%以上増加させるなど一定の要件を満たした事業主が、法人税(個人事業主の場合は所得税)の税額控除の適用を受けることができる制度です。

 税額控除:従業員数の増加1人あたり40万円

 控除限度:当期の法人税額の10%(中小企業は20%)

 

適用対象法人と適用要件

 適用対象法人:青色申告法人

 適用要件1~5

  1. 当期末の従業員の数から適用年度開始の日の前日の従業員(当期末において高年齢雇用者に該当する者を除きま す。)の数を引いた数が5人(中小企業は2人)以上であることが証明されること
  2. の数を適用年度開始の日の前日における従業員(当期末において高年齢雇用者に該当する者を除きます。)の数で除した数が10%以上であることが証明されること。
  3. 適用年度における従業員に対する給与であって、法人の役員と役員の特殊関係者(役員の親族など)に対して支給する給与および退職給与の額を除く額の支給額が、比較給与等支給額以上であること。            
  4. 風俗営業等を行っている事業者でないこと。
  5. 前期及び当期に会社都合による離職をした従業員及び高年齢雇用者がいないことにつき証明がされたこと

  ※ 比較給与等支給額= 前事業年度の給与等の支給額+(前事業年度の給与等の支給額× 雇用増加割合× 30%)

手続きの流れ

  1. 適用年度開始後2か月以内に、雇用促進計画を作成し、ハローワークに提出。
  2. 適用年度終了後2か月以内(個人事業主の場合は315日まで)に、ハローワークで雇用促進計画の達成状況の確認を求めてください。
  3. 確認を受けた雇用促進計画の写しを確定申告書等に添付して、確定申告します。

※確認に約2週間(4月・5月は1か月程度)要しますので、確定申告期限に間に合うよう手続きすることに注意が必要です。

雇用促進税制の改正及び延長

雇用促進税制について適用期限が平成30331日までに開始する各事業年度まで延長され、また、所得拡大促進税制との併用が可能になりました。(所得税も同様。)

ただし、雇用促進税制の対象になる増加雇用者の範囲が、求人有効倍率が低いなどの一定の地域の事業所における無期雇用かつフルタイムの雇用者に限定されていますので、ご注意ください。