従業員持ち株会の利用方法
- 2016/03/23
- 経営
従業員持ち株会とは
従業員持ち株会とは、民法の規定により設立する組合で、従業員が自社の株式を継続的に購入することができる制度です。
一般的には、従業員持ち株会は持株会への参加者の給与等から株式の購入代金を天引きし、集まったお金により株式を購入します。
企業によっては、株式の購入を奨励するための奨励金を給与等に上乗せして支給している場合もあります。
企業にとってのメリット
従業員持ち株会を奨励することによる企業側のメリットは次のようになります。
- 従業員が自社株を購入することにより、その財産形成を援助する意味合いや、従業員自身の労働の成果が株価もしくは配当により還元されることにより労働意欲を高める福利厚生の効果があります。
- オーナーの自社株を持株会に売却することにより、オーナー自身の相続財産を減少させる効果があります。また、増資する場合であっても1株当たりの株価が減少するため同様の効果があります。
- 株式の外部への流出が防げるため、安定した株主構成にすることができます。
従業員にとってのメリット
従業員持ち株会へ参加するメリットは次のようになります。
- 自身が自社株を購入することにより、その財産を形成できる意味合いや、自身の労働の成果が配当により還元されることに より労働意欲が高まる効果があります。
- 企業によっては、奨励金を支給するところもあり少額で投資することが可能です。
持株会制度は以上のような効果から、労使双方にとってメリットがある制度ですが、反対に企業の業績が下降した場合の投資リスクや会の管理運営の手間、退職時の株式の買取りの方法などの問題もあります。
これらを理解したうえで、持株会の導入を検討してみてはいかがでしょうか。