法人の預金利息から徴収される住民税が廃止!!
- 2016/03/03
- 税務
法人の預金利息から徴収される住民税が廃止!!
平成25年度税制改正により平成28年1月1日以後に法人が受け取る預金利息に係る住民税(5%)の源泉徴収が廃止になりました。
利息を受取る日によって住民税の取扱いが決まることから、決算期によっては住民税の源泉徴収がある利息と源泉徴収がない利息が混在することになります。
預金利息の源泉徴収の仕組み
法人でも個人でも金融機関から預貯金などの利息の支払いを受ける場合、一定の額が源泉徴収されます。
源泉徴収された金額は金融機関を通じて、地方公共団体に納付されます。
法人の場合、利息の受け取りは収入になりますので、預金利息に対して源泉徴収される住民税(利子割)と法人の所得として課税される住民税(所得割)の2つの税金がかかってしまいます。
その二重課税を排除するために、法人では黒字法人の場合は法人住民税から住民税(利子割)額を控除して納税、赤字法人の場合はその住民税(利子割)分の還付を受けることになります。
改正の背景
1度は源泉徴収しますが、のちに差引又は還付されるこの利子割は地方公共団体にとって多大な事務負担がかかっていました。また、その手続きのために税金から支払われる手数料も大きな財政負担の要因です。
このような状態を改善するために、改正が成立しました。
これによって、法人が支払う税額には影響はほぼありませんが、経理担当者の事務負担は軽減されるのではないでしょうか。
ただし、法人だけの改正になります。個人の預金利息については従来通り源泉徴収されますのでご留意ください。